景品表示法違反による行政指導

薬事法違反による行政指導の流れ

調査権限は、公正取引委員会も行使(政令により公正取引委員会に権限委任)措置命令が行われる前に、事業者に対し、一定期間、書面による弁明・証拠提出の機会が与えられる。

 

  • 措置命令…違反がある場合(公正取引委員会が管轄していた2009年8月威厳は「排除命令」
    • 消費者庁が権限をもつ
    • 報道発表あり
  • 警告…違反はないが、違反の恐れがある場合 
    • 消費者庁・都道府県が権限をもつ
    • 報道発表あり
  • 注意…違反につながる恐れがある場合
    • 報道発表なし

 

措置命令に従わない場合は、事業者の代表者等に対し、

2年以下の懲役または300万円以下の罰金、またはこの両方が科せられる。

また、事業者に対し、3億円以下の罰金が科せられる。

景品表示法


(措置命令)

第六条 内閣総理大臣は、第三条の規定による制限若しくは禁止又は第四条第一項の規定に違反する行為があるときは、当該事業者に対し、その行為の差止め若しくはその行為が再び行われることを防止するために必要な事項又はこれらの実施に関連する公示その他必要な事項を命ずることができる。その命令は、当該違反行為が既になくなっている場合においても、次に掲げる者に対し、することができる。

  • 一 、当該違反行為をした事業者
  • 二 、当該違反行為をした事業者が法人である場合において、当該法人が合併により消滅したときにおける合併後存続し、又は合併により設立された法人
  • 三、 当該違反行為をした事業者が法人である場合において、当該法人から分割により当該違反行為に係る事業の全部又は一部を承継した法人
  • 四、 当該違反行為をした事業者から当該違反行為に係る事業の全部又は一部を譲り受けた事業者

 

(都道府県知事の指示)

第七条 都道府県知事は、第三条の規定による制限若しくは禁止又は第四条第一項の規定に違反する行為があると認めるときは、当該事業者に対し、その行為の取りやめ若しくはその行為が再び行われることを防止するために必要な事項又はこれらの実施に関連する公示その他必要な事項を指示することができる。その指示は、当該違反行為が既になくなっているって場合においても、することができる。 

措置命令と課徴金納付命令


景品表示法に違反する行為が行われている疑いがある場合、消費者庁は、関連資料の収集、事業者への事情聴取などの調査を実施することになります。

 

消費者庁は、調査をした結果、景品表示法に違反する行為があると認められると、事業者に弁明の機会を付与した上で、必要に応じた「措置命令」を行います。

措置命令の内容の例としては、

  1. 違反したことを一般消費者に周知徹底することを
  2. 再発防止策を講ずること
  3. その違反行為を将来繰り返さないこと

などか挙げられます。

 

さらに優良誤認表示又は有利誤認表示をする行為については、課徴金の対象となります。

不当な表示による顧客の誘引を防止する目的で、不当な表示を行った事業者に対する課徴金制度が、平成28年4月1日から導入されたのです。(景品表示法8条)

 

事業者が課徴金対象行為をした場合であっても、その事業者が表示の根拠となる情報を確認するなど、正常な商習慣に照らし必要とされる注意をしていたときは、「相当の注意を怠ったものではない」と認められたときや、課徴金が150万円未満(事業者が課徴金対象行為をした商品・サービスの「売上額」が5000万円未満)であるときは、事業者は課徴金の納付を命じられません。